色々指摘がありましたが「ミリちゃん先生」書きます
せっかく書き始めたので
なお辛島先生の実際の証言にもとづいています

第7部 (1) …時代は変わってゆく中で、自分は音楽はどう折り合ってゆけばよいか。ミリの思索の日々は続いた。

ある日、幼なじみの友人から話が持ちかけられた。
女子刑務所での受刑者を前にした慰問コンサートの話であった。
ミリは驚きと同時に、知らない世界の関心もあり、やってみようと決意した。

コンサート当日。ミリは人生で初めて刑務所の内部に入った。独特の緊張感がある。
刑務官の友人から念を押された。それは「ありがとう」「楽しんで」などのポジティブな言葉は絶対に使わないでくれ、と。
そんな言葉すら、だめなのか。ミリは今までにない圧迫感を感じていた。

(つづく)