>>397
遅れましたが『ミリちゃん先生』続き書きます

第6部(3)…『やまとなでしこ』のリリースから約半年後の夏。
長い闘病の末、ミリの父はこの世を去った。

ミリはぽっかり空いた心の隙間を埋めるように、思い返した。
思えば自分の歌の男性像はどことなく父を意識して描いていたような気もする。几帳面で、不器用な父だった。
東京と鹿児島をこんなに行き来した日々は、今まであっただろうか。父が繋ぎ止めてくれた道かも知れない。

ミリは鹿児島の夏の海を見つめていた。
夏の海を見ると、ミリはクリスマスを思い出す。クリスマスコンサートの準備は、いつも夏から始まっていたからである。
今年も、クリスマスがやってくる。
父の法事が一段落した後、ミリは再び東京へ戻っていった。

(6部終わり。次回よりついに最終章!(がんばります))