毎日新聞 月曜朝刊。さだまさしさんの連載。
「日本が聞こえる」2006/6/5付
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ジャワ島の地震のニュースで、胸が痛む。
自然災害は恨む相手がいないのが辛い。
阪神大震災のとき、親友の宮司、石川正人が現地に入った。
モノでなく、思い出を失うのが悲しい、という被災者の話。
それを救えないのが辛かった、という石川正人氏。
命の重さという言葉が軽く聞こえるこの国で、親が子を殺し、
子が親を殺し、弱者がもっと弱いものを殺す。
自然災害でも辛いのに、人が人を殺す話は、もうたくさんだ。