これまでに説明している。

彼の想いは、聴き手に委ねられていると考えられる、「駅」の必須の
前提となっているストーリーによる。

「昔愛してた」しか書かれていないので、想像に委ねられていると
解釈できる。

「を」で考えるか、「が」で考えるかで、彼が真に愛していた相手は
異なる。

今の彼が愛する相手も、前提となるストーリーから繋がって来る。


主人公は、「昔愛してた」と言ってはいても、愛し続けていたことに
気づいていない。

見掛けただけで、胸が震えている。

元気で暮らしていると伝えたいということについて、
思いやる気持ちからと捉えないと人格的におかしな主人公になって
しまう。

思いやりがあるのなら、自分優位・相手劣位の関係で、そのような
ことを告げたいとは思わないはず。

告げたかったのは、そのような関係ではないから。

想いが(さほど)残っていない相手であれば、わざわざ告げたいとは
思わないはず。

告げたかったということは、今も愛しているから。


「戻ってゆくのね」「気づきもせずに」も同じで、今の相手への愛
のほうが強いのであれば、彼が気づかずに戻ることを特に残念には
思わないはず。

「哀れみ」で捉えていないので、涙があふれそうになるのは、
今も愛しているからと解釈できる。


「今になって」「初めて」「痛いほど」わかると、強調された
「愛してた」は、軽いものではなく、真実の愛と解釈できる。

そうした愛を忘れ去ることは出来ないと解釈できる。