「年忘れにっぽんの歌」の司会については記憶していませんが、水前寺清子氏は
軍歌をたくさん吹き込んでいますね。「敵は幾万」「雪の進軍」など明治期の作
品が中心ですが。方や、二葉さんは日華事変〜太平洋戦争の時代に発表されたオ
リジナル作品としての軍歌を多く吹き込んでいます。「愛国行進曲」「父よあな
たは強かった」「空の勇士」「婦人愛国の歌」「荒鷲慕いて」「紀元2600年」
「くろがねの力」「海の進軍」「そうだその意気」などなど。
 国家総動員という時局を煽るべく創作されたものですが、二葉さんの歌声に
より、兵士たちは、国威発揚の物々しい空気の中、一時の清涼剤を得た思いで
あったに違いありません。