いずれも違反者本人からの申し出や関係者による事実確認、あるいは浦和側の調査で把握できた人数で、今後の継続調査などで増える可能性もある。また、厳重注意された45人のなかには、乱入を制止するためにピッチへ侵入したサポーターも含まれている。

 事案が発生した直後から、浦和は天皇杯を主催する日本サッカー協会(JFA)などと事実関係を確認。迅速な処分を発表したリリースの冒頭で「大会出場クラブとして、自クラブのファン・サポーターに対し秩序ある適切な態度を保持するよう努める義務を負う立場でありながら、この様な事態を招くこととなり誠に申し訳ございません」と謝罪した。

 前例のない乱入事案が発生したのは、浦和が0-3の大敗を喫した直後だった。浦和の強化スタッフと緊急の話し合いを持っていた浦和サポーターが、柵越しに挑発するような野次を飛ばしてきた一部の名古屋サポーターに応戦したのがきっかけだったという。

 興奮して柵などを突破して名古屋側へ侵入し、横断幕を外そうとした浦和サポーターとの間で小競り合いが発生。警備員や大会関係者が制止に入るも収拾がつかず、要請を受けた愛知県警の警察官約50人が出動。救急車も駆けつける混乱の末にようやく収束した。