(週ベ90年12月10日号より、小池事件の顛末−その1)
不幸の手紙
不運は他人に預けた方が気は楽なのだ。
誰でも、どこからともなく送られてきた不幸の手紙の処理に
困ったことがあるだろう。
不幸はどこからともなく訪れる。
ドラフトでも「悲劇」はつきものになった。

「ドラフトの不幸の手紙」は、今年は小池宛に送られてきた。

ドラフト前から「一番行きたくない球団」としてロッテをあげていた
小池にしてみれば、この1位指名はまさに青天のヘキレキ。
自らの運の悪さを嘆き、「今は何も言えません」とだけつぶやいて、
ドラフト当日の夜から雲隠れしてしまった。

今にして思えば、ドラフト前に小誌のインタビューに答えて
「希望球団(ヤクルト・巨人・西武)以外のとこに指名されたら、
 どこかに行っちゃいます」といっていたが、
まさにその言葉通りの逃避行。
この行動に小池のショックの大きさが、容易に想像できる。