1988年と89年のパ・リーグは本当に凄かった。心から震えるものがあった。
有名な10・19やブライアント4連発の他にも
200勝に王手をかけ川崎球場に宿敵バファローズを迎え
延長11回を投げきりながら敗戦投手となった昭和生れの明治男「サンデー兆治」。
日ハム相手に劣勢を跳ね返し粘り捲って延長サヨナラ勝ちは海水浴帰りのラジオで聞いた!
8-0を終盤猛追し9回表に逆転、尚も反撃する西武を振切り13-12で激乱戦を制したホークス
崖ップチのオリックス戦でリベラの奇跡のサヨナラ3ラン、
中秋の陽射しを浴びカリフォルニアのR&Rが響く中、打撃練習に興じていた猛牛達、
日本で初めて観客席を360°周回する止まらないウェーブの中には俺もいた!
今でも鮮やかによみがえるな〜。
それまでダサいと思っていた近鉄のユニフォームが物凄く眩しく見えた

文芸春秋社のもいいけど、俺はニュース・ステーションの年末特集をビデオに録った。
番組はかなり出来が良くて、特にジョー・コッカーの"You are so beautiful"をバックに
最終回の裏、大石が帽子を目深にかぶり淡々と守備につくシーンは何度見ても涙が溢れる。
エース阿波野は両試合とも9回裏二死満塁のピンチを切り抜けた。
第一試合で鈴木が生還!中西コーチと抱き合い転げ廻り全身で喜びを表す姿も本当に良い
今でも大切な何かを思い出したいときに見返している。

プロ野球界、取り巻くマスコミの皆さん、特に読売の方、
野球の素晴らしさは、あの試合に凝縮されています。
ファンを増やし球界を盛り上げるには、金にまかせてスター選手を強奪したり、
権力でルールを捩曲げたり、球場をカラクリ仕掛けの密室にしたり、
国民的行事やメイク何たら、何たら愛やら〜変な煽り文句など必要はありません。
場末の汚い球場でも、無名の一流半の選手でも良いんです。
一途な思い、叶わぬ夢、 不条理なルールと時間の壁、それでも懸命に闘い抜いた男達の姿は、
何年たっても多くの人の心を豊かに潤し、熱く勇気づけてくれています。
あの頃のパ・リーグ、猛牛達、そして仰木監督、一生涯、忘れません。
本当に、ありがとう。 お疲れ様でした。