西武OBの監督たちはおおむね、野球以外の面では広岡式を「反面教師」とした。
ただ、野球理論と猛練習の効果は認めている。西武の黄金期は根本陸夫管理部長が
先頭に立ち、有望選手を集めてチーム力を向上させていたが、補強もままならない
チームの監督を任された場合は苦労するものだ。でも、勝率は上がらなくても選手に
野球の基本を教えることで野球界に還元できる。豊富な資金力でFA選手や外国人
選手を買いあさる球団もあるが、選手育成に尽力する西武OBの貢献度はやはり高い
と思う。広岡監督は西武在籍4年間で3度のリーグ優勝と2度の日本一を果たした。
一方、次にバトンを受けた森祇晶監督は在籍9年間で8度のリーグ優勝と6度の
日本一と輝かしい数字を残したが、教え子の監督経験者たちから称賛する声は
上がらない。何か問題があるのだろうか。