レーシック被害 提訴へ

来月15人、「2クリニックで後遺症」

 レーザー照射で視力を矯正するレーシック手術後、目の疲れなどの後遺症に苦しむ患者が
「十分な説明もなく診療指針を逸脱した手術をされた」などとして、
来月、専門クリニックを相手取り、損害賠償を求め東京地裁に集団提訴することがわかった。

 多数の手術を行う専門クリニックには、説明や術後のケアが不十分といった批判があったが、集団訴訟に発展するのは初めて。

 レーシック被害対策弁護団によると、参加予定者は2007〜13年に手術を受けた首都圏や北海道、九州に住む30〜60代の患者で、
品川近視クリニック(本部・東京都千代田区)で治療を受けた13人と、同じく錦糸眼科(本部・同港区)の2人の計15人。
過剰な矯正による遠視、目の疲労や痛み、見え方の異常といった後遺症を訴えている。
中には、日本眼科学会の診療指針が示す矯正の限度基準を逸脱した手術をされた例もある。

 梶浦明裕・弁護団長は「工場の流れ作業のような診療で大量に手術し、
指針の順守や患者への説明が不十分だったことが被害につながった」と主張。
来月の一斉提訴に間に合わない患者もおり、順次、追加提訴していく方針という。

 集団訴訟について、品川近視クリニックは「現段階では情報がないのでコメントできない」とし、
錦糸眼科も「訴状を見ていないので、今コメントすることはない」としている。

(2014年9月11日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=104956