石原は自らを「原発推進論者」であると公言している。東京都知事に就任した
翌年の2000年4月26日、東京国際フォーラムで開かれた日本原子力産業会議の
第33回年次大会の場において、石原は「完璧な管理技術を前提とすれば、東京
湾に原子力発電所(原発)を造っても良いと思っている」などと発言していた
[127]。その後、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で福島
第一原子力発電所が爆発事故を起こし、大規模な放射能汚染が福島県のみなら
ず東京都民の生活にも深刻な悪影響を及ぼしている状況の中で、石原は同年3
月25日に福島県災害対策本部を訪問した際、報道陣の前で「私は原発推進論者
です、今でも。日本のような資源のない国で原発を欠かしてしまったら経済は
立っていかないと思う」などと発言した[128]。2011年東京都知事選挙におい
て、東国原英夫・渡邉美樹・小池晃など他の立候補者が原発の危険性を強く指
摘し、原発の廃止や見直しを訴えていた中、原発の増設・推進に賛成の意を表
していた立候補者は石原だけである。