名古屋の老舗提訴準備 解体市が許可保留で損害
http://www.yomiuri.co.jp/chubu/news/20141112-OYTNT50057.html

料理店跡地にマンションを建設するため名古屋市に提出した許可申請の判断を河村たかし市長が
保留していることで損害が出ているとして、料理店の運営会社が市側を相手に提訴する準備を
進めていることが11日わかった。河村市長は「貴重な建物で残すべきだ」と主張、
運営会社は「考えを変えてもらうしかない」としている。

店は明治時代の建物とされる堀川沿いの「鳥久(とりきゅう)」(中村区)。3月の閉店後、
マンション建設のため9月に道路などの使用許可を市に申請したが、
市の内部規定で決められた日数を超えても許可が出ていない。

これまで、市は運営会社に代替地を示すなど協議を進めてきたが、条件が折り合わなかった。
河村市長は11日の記者会見でも「全力を挙げて(マンション建設を)やめていただくよう努力する」と改めて述べた。

これに対し、運営会社側は解体のためにリースした重機や足場関係の機材費、人件費などで
損害が発生していると主張。マンション経営で得られるはずだった期間の賃料収入も含め、
損害賠償を求める訴訟を起こす用意があるなどとした内容証明を10月末、河村市長宛てに送付した。

運営会社の社長は取材に対し「マンション建設に向けてもう動いているので止まらない。
生活も苦しく、長い間待っていられない」と話している。

(読売新聞、2014年11月12日)