<愛知県>がれき焼却炉の新設中止「可燃物大幅に減った」

 東日本大震災で発生したがれきの受け入れをめぐり、愛知県の大村秀章知事は20日、県内3カ所で計画して
いたがれきを燃やす焼却炉の新設を中止することを明らかにした。6月定例県議会で杉浦孝成県議(自民)の
質問に答えた。大村知事は「可燃物が大幅に減り、建設しても稼働時には必要性が薄れている可能性がある」と述べた。
 大村知事は4月、知多、碧南、田原の3市でがれきの焼却施設と最終処分場を新設することを発表。施設整備の
調査費として6億円を専決処分し、現在も調査を続けている。
 だが環境省は5月21日、被災地の岩手、宮城県外で処理が必要な可燃がれきの量を255万トンから半分以下の
105万トンに見直した。東京都などが可燃がれきを既に受け入れていることから、大村知事は「県で時間と費用を
かけて焼却炉を新設する必要はない」と判断した。最終処分場の建設と不燃物の受け入れは計画通り実施する。受け
入れ計画は8月をめどに全体像を明らかにするという。
 一方、県は6月定例議会にがれきの受け入れに向けた試験焼却などの費用約6950万円を計上した補正予算案を
提案している。杉浦県議は「試験焼却をする意義が分かりにくい」とただしたが、大村知事は「がれきの受け入れを
県全体で分かち合ってもらいたい。焼却を通じ、がれきが何ら問題なく安全で安心なものと県民に理解していただく
ための取り組みだ」などと述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120620-00000046-mai-soci