>>982 補足の補足

1.用語「宇宙」Universe について
 薄葉氏 「集合論の宇宙 Universe と Multiverse」 https://www.mathsoc.jp/meeting/kikaku/2017haru/2017_haru_usuba-p.pdf >>959
 では、「集合の宇宙
 Fact (Vの構造(Von Neumann階層))
 V は, 空集合から始めて, その冪集合を取る操作を超限回取ることで構成.される」
 としている。明らかに、Von Neumann階層 Vα の上界の意味で使っている
 もっと言えば、ZFCの集合全てが入った入れ物としての「宇宙」Universeという位置づけだ

2.一方、望月IUTを見ると、その本質は、楕円曲線 Frey-Hellegouarch curve y2 = x(x - a)(x + b) ( https://ncatlab.org/nlab/files/why_abc_is_still_a_conjecture.pdf より)
 を、圏論化して、楕円曲線の高さの評価式(不等式)を得ようというもの
 私見だが、望月IUTは 薄葉氏の意味での 用語「宇宙」Universe を本質的使った理論とはとても思えない(多分集合論の中に収まるのでは)
(IUTのI〜IIIで 使われているようには見えなかった)
 但し、IUT IVの付録の議論で、ZFCGのグロタンディーク宇宙などで、IUTの圏論の正当化の議論をしているのは、ありと思う
 ならば、用語「宇宙」Universe は、薄葉氏のような用語を意識してIUTを読むと、困惑するだけではないかと思う
(いまさら、用語「宇宙」Universeを 変えられないし、変える必要もないが、少し説明はあっても良い気がする。独自の用語の使い方だと)

3.あと、ノイマン構成で、後者 suc(a)=a∪{a}は、aを有限順序数として、空集合からの構成で
 suc(n)=n∪{n}=∪ a=0〜a<n+1 an ={0,1,2.・・,n} (ここに、an=suc(an-1), n∈N) と書ける
 一方、ω=∪[β<ω]a_β を書き直すと、ω=∪ a=0〜a<ω suc(a) (ここに、suc(0)={}(空集合)で、∪は全ての自然数を渡る)
 と書けて、上記のsuc(n)とωが、集合和 ∪ で統一した記法が出来ているってこと (これは、順序数が整備されたあとの解釈としてだが)
 ここらが、天才 ノイマンには見えていたんだろうなと思った次第です(ここ、ツェルメロのシングルトン構成では、綺麗にはいかないんだ)

以上