拒否反応のなかには、拒否の意図を明確にするもののほかに、対象がそのような明確な拒否にすら値しない、などといっていわば暗黙のうちに拒否するものもある。
後者のような暗黙的拒否がとられるのには、拒否反応を示す者が、実は対象の妥当性を内心では認めているものの、それを認めたくない、また信じたくないという感情的な理由で拒否反応を起こしている場合がある。
真正面から対立することで、そのような内的矛盾が暴かれてしまうことを恐れ、拒否の意図を明確にしないままでいるのである。
つまりは“逃げ”ているのである。