>>88
科学論文誌の一般論で、出版社の社員は有給でも、実際の編集、審査や査読に関わる作業は科学者達が無償ボランティアが行っている
世間一般の出版事業とは違い、学術論文の出版では著者が掲載料を払い、著作権を譲渡して出版してもらうのが基本
数学分野限定で言うと、なぜか掲載料は無料という慣習があるが、もちろん原稿料をもらえるなどということはない

その一方で、論文誌の値段はとても高価で年間購読料が百数十万円、1冊の値段が数万円というのが普通
オンライン出版になってからは、論文1本単位での購読が可能になっているが、1本数千円から1万円前後が普通の値段
論文を出す側から見ると、元々論文で金儲けなどとは考えていないし、なるべく多くの人に読んでもらいたいのが本音

そこで、刊行する論文をだれでも無償で読めるようにするという考え方が「オープン・アクセス」ということ
方法としては、出版社系では出版に必要とする経費部分を執筆者が負担してOAフィーを追加して支払う方法が普通だが
その他にも、試行段階だが学会誌系では研究機関や大学図書館での有料購読を継続してもらい、個人の参照を無料にする方法、
大学や研究機関が学術振興のスポンサーを見つけて出版費用を負担してもらい、購読料をなしにする方法などもあるが、通常は著者が費用負担する

以上はあくまで学術論文誌の話で、教科書等は通常の出版物となり、原稿料や著作権は普通にある