>>143 追加

山口孝男&塩谷 隆先生の体積非崩壊定理が、ペレルマンの仕事で使われたという
ペレルマンの論文中では、証明なしで、この定理が使われているという
https://www.jstage.jst.go.jp/article/emath1996/2005/Spring-Meeting/2005_Spring-Meeting_24/_pdf/-char/ja
企画特別講演 多様体の崩壊−ペレルマンの仕事まで 山口孝男 筑波大
(抜粋)
1.はじめに
最近のペレルマンのリッチ流
と3次元多様体の幾何化に関する仕事([8],[9])において崩壊理論がど
のように適用されているかを解説し、多様体の崩壊理論の展開とその
応用の一面を紹介したい。

http://www.math.tohoku.ac.jp/prize/shioya.html
受賞者 塩谷 隆 教授 2006年度幾何学賞受賞 東北大
(抜粋)
本専攻の塩谷隆教授が,「アレクサンドロフ空間に関する一連の研究業績」により,2006年度の日本数学会「幾何学賞」を受賞されました.
1987年に創設された同賞は,幾何学の分野において顕著な業績をあげ,その発展に著しく貢献した数学者に贈られる賞で,東北大学からは2005年度の藤原耕二助教授に続き3人目の受賞となります.去る9月19日に,授賞式と受賞特別講演が,大阪市立大学において開催された日本数学会秋季総合分科会の幾何学分科会の会場で行われました.
受賞業績の研究対象であるアレクサンドロフ空間は,(測地三角形の比較定理を利用して定義された)曲率の概念をもつ距離空間であり,1950年代に定義された後,1980年代から90年代にかけてのリーマン多様体の収束・崩壊理論の発展とともにその重要性が再認識されました.
塩谷教授はまた,曲面の全曲率の幾何学や,曲面や3次元多様体の崩壊理論などにおいても顕著な業績を挙げてこられ,とくに山口孝男氏(筑波大学)との共同研究である3次元多様体の崩壊の研究が,最近のG. Perelmanによる3次元多様体の幾何化予想の証明(ポアンカレ予想の解決を含む)において重要な役割を果たしていることは世界的に有名です.
塩谷教授のこれら一連の研究は,アレクサンドロフ空間の幾何解析および崩壊理論の可能性を大きく広げるものと高く評価され,2006年度日本数学会「幾何学賞」の受賞となりました.