(別解10)
【定理】pが奇素数のとき、x^p+y^p=z^pは、0を除く有理数解を持たない。
【証明】x^p+y^p=z^pを、z=x+rとおいて、x^p+y^p=(x+r)^p…(1)とする。
(1)は(x/r)^p+(y/r)^p=(x/r+1)^p、 (y/r)^p-1=p{(x/r)^(p-1)+…+x/r}、
r^(p-1){(y/r)^p-1}=p{x^(p-1)+…+r^(p-2)x}…(2)となる。
(2)はr^(p-1)=pのとき、x^p+y^p=(x+p^{1/(p-1)})^p…(3)となる。
(3)のx,y,zは整数比とならない。
(2)をr^(p-1){(y/r)^p-1}=ap{x^(p-1)+…+r^(p-2)x}(1/a)…(4)とする。
(4)はx^p+y^p=(x+(ap)^{1/(p-1)})^p…(5)となる。rは有理数となる。
(5)のx,y,zは、(3)のx,y,zのa^{1/(p-1)}倍となるので、整数比とならない。
∴pが奇素数のとき、x^p+y^p=z^pは、0を除く有理数解を持たない。