>>171 追加

こちらが分かり易いかも(^^
http://blog.livedoor.jp/ron1827-algebras/archives/cat_1275732.html
龍孫江の数学日誌
連結性、連続性及び位相について
(抜粋)
連結性, 連続性および位相について (その5)
2018年08月09日

 前回は「連続性」にまつわる 3 つの定義をおさらいし, 点列連続性の定義から, 写像の連続性を
限りなく近付く点同士の像はまた限りなく近付くような写像と意味づけました.

 この直観的な意味を知ったうえで, まずは ε-δ 論法の定義を見返しましょう.
ε-δ 論法の主たる眼目は「点 x の δ 近傍の像が f(x) の ε 近傍に包まれるようにできる」ですから,
これもまた「x に "近い" 点を f(x)
に "近い" 点に写す」というイメージを定式化したものだと言えそうです.
 しかし, 単に「δ 近傍の像が ε 近傍に包まれる」だけで
ε や δ に何の制約もない状況では, これは何がいいたいのか判りません。きわめて小さい正数
δ>0 をとっているのに, ε がなかなか小さくできないようであれば,
「x に "近い" 点を f(x)
に "近い" 点に写す」という看板に偽りありということになります.
 そこで現れるのが, δ (と ε) に与えられた関係「いかなる (微少な) 正数 ε
に対しても, 然るべき (微少な) 正数 δ
によって云々」です. この文言によって, われわれが漠然と述べてきた標語「"近い" 点を "近い" 点に写す」において, 値域の "近さ" の関係こそが主であり, 定義域の "近さ" は値域のそれに従するものでしかないことが明らかにされるのです.
まず ε によって, 値域における像 f(x)
の "近さの基準" が設定されます. ここに包まれないものは「近くないと見なすぞ」というわけです. この近さの基準をふまえて
x の "近さの基準" δ を設ければ, それは
ε によって大きくも小さくもなるだろうけれど, 少なくとも像の "近く"
δ 近傍の像は総て f(x)
の "近く" に写っていると判ります. このように解き明かしていくと, いよいよ当初の疑問であった
連続性はなぜ逆像によって定義されるのか
に手が掛かります.

つづく