>>286
つづき

──どういうときにひらめくのですか?

問題を解く際には、いくつかの例や現象の共通点を見出して、文章化するのが肝です。そうやってずっと考えていると、リラックスした瞬間にふとひらめくことがある。シャワーを浴びていたり、歩いていたり、いろいろです。ひらめいたときは、嬉しくて、思わず共同研究者に電話をしたこともありました。

だからこそ、一緒にいてリラックスできる家族の存在はとても大切だと感じています。私の良き理解者である妻と、小学3年の長男、年長の次男の4人家族です。長男は囲碁の腕前はすでに私と同じ三段で、負かされることも(笑)。神奈川県代表にも選ばれたんですよ。次男も私に似て、ボードゲーム好きで、だんだん強くなってきており、将来が楽しみです。

勝良健史(かつら・たけし)
京都府出身。専門は作用素環論の中のC*-環論。特に力学系や集合論などと関連するC*-環の研究を行なっている。2003年、東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了、博士(数理科学)。北海道大学、東京大学、トロント大学でのポスドクを経て、2008年4月より慶應義塾大学理工学部数理科学科専任講師。2012年4月より現職。
取材・構成 田井中麻都佳

この記事のもとになった「新版・究理図解」No.23のページはこちら
https://www.st.keio.ac.jp/education/kyurizukai/23_katsura.html
(引用終り)
以上