>>110-111 補足説明

1)で、形式的冪級数環を、時枝と同じように、
 その係数anで、n以降の係数の一致をもって
 同値類を考える
2)多項式環は、形式的冪級数環の一つの同値類となる
 即ち、”十分大きな k(ここでは k > m)に関する係数 pk がすべて零である”形式的冪級数からなる集合であると考えられる
3)多項式環の一つの元でn次式fn(x)=a0+a1x+a2x^2+・・・+anx^n を考える
 多項式環の代表を考えると、それを無作為に選べば、n次多項式よりもn+1次多項式が多く、n+2次多項式が多く、・・・となる
 例えば、代表 n+k次式g n+k (x)=a'0+a'1x+a'2x^2+・・・+a'nx^n +・・・+a'n+kx^(n+k)
 を考える
 fn(x)とg n+k (x)との比較において、その係数達は、一つも一致しないが
 n+k+1以降は、両者ともその係数は0(ゼロ)となり、一致する
 両者は同値類としての多項式環内にあり、決定番号はn+k+1となる
4)これから分ること
 ・ある有限のn次式に対して、無作為に代表を選べば、それはn次式以上である確率は1
 ・よって決定番号は、nを超える確率1
 ・fn(x)と代表g n+k (x)との比較において、その係数達は、一つも一致しないのが基本
 ・よって、代表g n+k (x)の係数と比較して、式fn(x)の係数を推定することはできない

この説明が、数学科生には分り易いかも(^^
まあ、要するに、時枝記事みたいな確率計算は不能だということだが