>>53
良いテキストが見つかった(下記)
この服部哲弥先生の数学基礎も、当時過去スレで紹介だけはしたんだがね(^^
”(11) lim  ̄n→∞ an = inf N∈N sup n >= N an”辺り、原文を見て下さい
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/hattori/hattori.htm
服部哲弥
現職:慶應義塾大学経済学部 教授
1958年生まれ 1985年東京大学大学院理学系研究科博士課程(物理学専攻)修了(理学博士)
専門:数理物理学,確率過程論
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/hattori/suukiso.htm
1999-2002年度(於名古屋大学1年理系対象)の記録
http://web.econ.keio.ac.jp/staff/hattori/kiso1r.pdf
数学基礎 第1学期.1変数関数の初等解析学.服部哲弥 2002
(抜粋)
P10
§3.2 数列の上極限,収束,極限.

問題点は何か. これから,いくつかの単語を定義する.なぜか?
最終的に定義したいのは極限だが,周知のように極限は必ずあるとは限らない.上極限は上に有界な数列
なら必ず存在する.極限の存在しない数列があることは良く知っているだろうが,極限が存在しなくてもn
が大きくなるときのan の傾向を示す量が必ず存在してほしい.
上極限は,n が大きいときのan たちの「最大値の極限」である.
例えばan = (?1)n のとき,
上極限は lim  ̄n→∞ an = 1 であり,
下極限は lim _n→∞ an = ?1 である.
そして上極限と下極限が一致するとき極限がある,と定義することができる.

定義4 (上極限) 「プレ」極限の概念として上極限がある.
これは数列の遠く(大きなn)のほうの上限という気持ちである.
数列{an} の上極限lim  ̄n→∞ an とは
単調減少数列 bN = sup{an | n = N,N +1,N +2, ・ ・ ・}, N ∈ N, の下限のことを指す.

定義を式で書けば,
(11) lim  ̄n→∞ an = inf N∈N sup n >= N an

上限や下限は数列のn の小さい方も影響するが,
上極限や下極限はn が大きくなった「ずっと遠くの傾向」のみが影響する.

lim  ̄, lim _ はそれぞれ上(下)極限を表す一つの記号.
limsup とも書くが,sup をとってさらにlim をとる,という意味ではない!
(引用終り)