>>690
全称命題の否定は全称命題ではない
ということ
これは先に全称命題には存在性がないという意味であるが
もう一度言う
たとえば全称命題

すべてのカラスは黒い  @

が在ったとする
ただし存在性の問題から
どこかに白いカラスがいる可能性は排除されない
このとき@の否定形が

すべてのカラスは黒でない A

だとしよう
そうするとたしかにAは@を否定しているように見える
しかしAの意味は@の「黒い」の否定「黒でない」しか言っておらず
何色のカラスを否定しているのかがわからない(黒でないし白でもない虹色かも知れない)
すなわち部分的には正しくともすべての黒いカラスの否定になっていない

一方述語論理的に正しい@の否定形は

少なくとも1羽のカラスは黒でない

である
ここでの否定は@の「すべての」を否定している
つまり白いカラス1羽がいれば@を全否定できる

全称命題に対する否定は少なくとも一つを例示すればよい

ゆえに全称命題の対偶をとるときは適当に選んだものでよいということである