命題の前件が偽になる場合の例

∀x∈R, x^2 - 1 < 0 ⇒ 0 < x ≦ 1

の対偶

∃x∈R; (0 ≧ x ∨ x > 1) ⇒ x^2 -1 ≧0 i.e. x^2 ≧1

を考える

この前件が両方成り立つとき前件は偽である
この場合後件は無条件に成立すると考えるか
この前件が両方成り立つ場合を無視するか
で意見が分れる

高校数学レベルなら当然無視するでよいと思うが
大学数学レベルだとどうだろうかと考えている
よくわからない
結論は

∀x∈R, x^2 - 1 < 0 ⇒ 0 < x ≦ 1:真

であることに変わりはないので
高校数学レベルだとどちらでもよいと言えそうだが
偽の仮定を認める方が高等であると言えそうだとは思う

たとえば
永田雅宜の集合論入門でも皮肉っぽく偽の仮定について
紹介されていたので
もし大学数学を志すのであれば
偽の仮定は使った方がよいのではないだろうか
とは思う

たとえば
f(x):=xという写像における単射の証明のときに

∀x,y∈X, x≠y ⇒ f(x)≠f(y)

を示すと思うがこの対偶をとると

∃x,y∈X; f(x)=f(y) ⇒ x=y

である

このときf(x)=xに対して
f(x)=f(y)となる数はないしx=yとなる数もない

というように何らかの不都合・不合理を回避できるものが
偽の仮定であると考えれば有用であるかも知れない
しかし私はこのような問題があると思い高等数学は諦めた