解析入門I 杉浦光夫
p51 定義2 極限の定義
p52 定義3 極限の定義
p53 定理6.2 問題の定理
p54 注意1 杉浦さんの主張


定義2
fをR^nの部分集合Aで定義され、R^mの値を取る関数とし、a∈(Aの閉集合)、b∈R^mとする。xがaに近づくときのf(x)の極限がbであるとは、どんな ε>0 に対しても、δ>0 が存在して、|x-a|<δ となるすべてのx∈Aに対し |f(x)-b|<ε となることを言う。このとき
lim_{x→a} f(x) =b, f(x)→b (x→a)
などと表す。


定義3
定義2において、B⊆A が与えられ、a∈(Bの閉集合)であるとき、任意の ε>0 に対し δ>0 が存在して、|x-a|<δ となる任意の x∈B に対し |f(x)-b|<ε となるとき、xがB内でaに近づくときのf(x)の極限がbであるといい、
lim_{x→a, x∈B} f(x) =b または f(x)→b (x→a, x∈B)と記す。
x∈Bと記す代わりにBを規定する条件を書くことも多い。例えば a∈A のとき B={x∈A|x≠a} ならば lim_{x→a, x∈B} f(x) を lim_{x→a, x≠a} f(x) と記す。