>>375 つづき

4)さて、時枝先生が、「nより後のn<q (=2l’) なら、当てられる数がある」と言ったとする
 s2,s4,・・・, s2k,s2k+2,・・・, s2l,s2l+2, s2l+4,・・・, s2l’,s2l’+2, s2l’+4,・・・ だ
が、私は、「入れる箱の数を増やして、q (=2l’) <n’ まで増やすことができますよ 」と反論することができる。
 つまり、これイプシロン-デルタ論法(下記)に似ている(^^ (なお、<ステップ3>原隆先生の「ε-N 論法」にも解説あり。)
 nは有限の値ではあるが、好きなだけ大きく選んでよいという条件が無限大の概念を捉えることを可能にしているのである。
 結論的に書けば、時枝問題の数列の先頭の箱から有限の部分については、普通のサイコロなら確率1/6、P面サイコロなら確率1/P、任意の実数を入れるなら確率0とならざるを得ない。
(ここが分からない人は、<ステップ4>から読み直してください(^^ )
(参考)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3-%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BF%E8%AB%96%E6%B3%95
イプシロン-デルタ論法
(抜粋)
ε-δ 論法(イプシロンデルタろんぽう、(ε, δ)-definition of limit)は、解析学において、(有限な)実数値のみを用いて極限を議論する方法である。

ε は無限小とは異なり有限の値であるが、好きなだけ小さく選んでよいという条件が極限の概念を捉えることを可能にしているのである。
(引用終り)

5)これで、現代確率論から反例の存在が言えた!!(^^
6)これについては、>>215の (数学セミナー201511月号P37 時枝記事)「確率変数の無限族は,任意の有限部分族が独立のとき,独立,と定義される」とも合致している。
 つまり、”任意の有限部分族”として、独立な確率変数の無限族 X1,X2,X3,…,Xn,… の先頭有限部分のX1,X2,X3,…,Xnが独立と見たときに一致している!!(^^
 (繰返すが、この場合もnに上限は無いから、先頭から任意の1〜nの有限部分については、その確率は通常サイコロを使ったなら1/6であると言える!)

つづく