直観主義論理でも {x | ¬ x ∈ x} の存在から矛盾を導くことはできます。

やってみましょう。

R = {x | ¬ x ∈ x} とおく。 すなわち、
(*) x ∈ R ⇔ ¬ x ∈ x 
である。 特に、x = R の場合を考えると、
(**) R ∈ R ⇔ ¬ R ∈ R
まず、R ∈ R と仮定すると (**) より ¬ R ∈ R が得られ、
仮定と矛盾する。 R ∈ R を仮定して矛盾が導かれたので、
¬ R ∈ R が成り立つ。
これに (**) を適用すると、R ∈ R が得られる。
R ∈ R と ¬ R ∈ R がともに成り立つので、矛盾する。

縮約規則がない論理では
{x | ¬ x ∈ x} の存在から
矛盾を導くことができない。