18年8月号の講評:

■出題1:レベル3(数学好きな高校生正解率60%)

k=1,2,3,...が2k個ずつ並んだ数列の一般項を
(1) nを一回だけ使う
(2) √x≡floor(sqrt(x))と再定義された√,n,四則,括弧のみを使う(数値定数は使用不可)
の2通りの条件で表す問題。

(1)は等差数列と二次方程式が分かれば解けるのでレベル2くらい。
問題は(2)だが、数値定数が使えないという厳しすぎる条件下で、
なるべく(1)に似せようと思ったときに最初に浮かぶ式が正解となる。

>>884のようにfloor(sqrt())が綺麗に外せることに気付けば証明は簡単。
外せることに気付かなかったとあるエレ解常連は
『数値計算で正解を確認した後、証明方法に悩んだあげく泥臭い方法で式を評価』
していました。

>>869は『なんか証明難しそうだなぁ』と悩んでいるさなかのアホコメント。
こんな阿呆でも解けるんだからエレ解の間口は広いんです。
まだ投稿したことのない人は9月号からLet'sチャレンジ。

> エレガント(=シンプル)な式を見つけ、これから証明しようというところ。
> で、ふと思ったんだが、この問題は証明を求められているんだろうか?

さて小問(3)を追加します:
(3) (2)の条件を満たす式は幾つあるか?


■出題2:レベル6(常連正解率75%)

エレ解頻出の二項係数です。[n,k]=n!/(k!(n-k)!)、F_nをフィボナッチ数として
(1) Σ_{k=0 to floor(n/2)} (-1)^k [n-k,k]
(2) Σ_{k=0 to floor(n/2)} (-1)^k [n-k+1,k] F_{n-2k+1}
を求める問題。

floor関数がある時点でげんなりするが、実は2問とも長手数だが
 [n+1,k+1]=[n,k+1]+[n,k]
 F_{n+2}=F_{n+1}+F_n
を使うだけで解けてしまう
(エレガント解答は不明。コメントもとむ)

1.最初の数項を調べる
2.和の規則性を発見する
3.証明すべき漸化式を見出す
4.漸化式を証明する
という至ってオーソドックスな方法で解けるが、
この問題は1に手数がかかるので諦めてしまった人が多いかもしれない。