締め切りが過ぎました。9月号の講評のお時間です:

■問1はレベル3〜4(常連正解率95%以上)

T内氏の問題としては珍しく(失礼)曖昧なところがない。
(数列規則の曖昧さは見逃してあげてほしい。素直に考えることにしましょう・・)

取り立てて難しくはないが、だからといってありふれた問題でもない。
方針はすぐに思いつけるが、厳密に論じるにはまずを何を示すべきか、
それなりの考察は必要である。易しいがエレ解らしい良問と言える。

■問2はレベル4〜8(常連正解率20%〜80%)

三角形とその重心を通る直角双曲線の存在と一意性を問う問題。
事実自体はよく知られているが、その証明は有名ではないと思う。

方針は大きく2通りに分かれるだろう。
1つは平面幾何と双曲線の性質を使って幾何的に結論を導く方針。
もう1つは式でゴリ押しする方針。

前者が簡単と思うかもしれないが、果たしてそうだろうか?
双曲線の性質をすべて既知として証明をつけずに済ませてよいならそうかもしれない。
しかしそれでも、論文を参照せずに自身の幾何の知識だけでケリをつけるのはかなり難しいと思う。
(※簡単だったという方はコメントを求む)

一方、式でゴリ押しする方針は考え方としては単純である。
しかし相当の注意力と計算力が試される。
座標設定と式変形のセンスが成否を分けそうである。