さて締め切りが過ぎましたので8月号の問題の講評を書かせていただきます。
この講評に対してレスが来たことは一度もありません。
好評ではないということでしょう(やだねオヤジは)。

総評としては2問とも良問、難易度も適切という当たり月でした。

■問1はレベル6(常連正解率80〜90%)

問題1は「凸かつ点対称なら敷き詰め可能」を示す問題。

次のような解法がある:
(1)Pにある操作Aを施したP'は凸かつ点対称である
(2)Aを繰り返すと敷き詰めが完了する

上記(1)を示すのは直感的には簡単だが、なんだかメンドクサく自明で済ませてしまった。
しかしこれでは不正解とされる可能性がある。
なぜなら「凸かつ点対称」という条件はこの問題を易しくするための出題者の配慮そのもの。
ここをしっかり議論したか否かが正解判定のキーになってもおかしくないからである。

いずれにせよこの問題1は1週間くらいひし形を睨んでお絵描きをしていれば解法を思いつける。
難問ではなく、レベルは高く見積もって6程度である。

問題2はあるコトに気付けないと厳しい。気付きが勝負。
遅ればせながら俺でも気付けたということで難度は5〜6くらいと判定する。

■問2はレベル5(常連正解率90〜95%)

面積を決める球面上の3点ではなく、人間2人を含めた5点を考えよ、というのがヒントである。
「ヒントは物語にあります」とあるが、SFな問題設定が印象に残るので
最初から球面上の5点を考えた解答者が多かったのでは?
そうなるとどこらへんがヒントなのか分からなくなるのである。

それはさておき解法は少なくとも3通りあるように思う。
第一は計算ゴリ押し。第二は球面上で考えるもの。第三は平面に射影して考えるもの。
第一の方法は簡単なのか、試してないのでわからない。
第二はエレガント。第三は場合分けが面倒かもしれない。
個々の道はレベル6〜7くらいかもしれないが、アプローチのルートが多いということでレベル5とした。