佐伯が顔を青ざめて凍りついたかの様に固まっている、
手首からの出血のせいだろうか、顔面蒼白にも程があるレベルだ。

    俺「文ちゃん、ヒャド唱えた?」
文ちゃん「知らないぽ」
   班長「顔面蒼白ですよ、シャワー浴びて温めなきゃ! これがホントの顔面シャワー! どぴゅ!」
  
   佐伯「……いつもこうだよ、一見順風満帆の航海も必ずゴール直前に滝が待ってやがる。
      たった後1巡だぜ? なんで最後の最後に枯渇するかなぁ、2人共通の安全牌が。
      今までの人生を振り返ると"悩みに悩んで出した決断"ほど悪い結果を招いたもの。
      ならばいっそ己の直感を信じてこの困難に立ち向かうことが最善の選択かもしれない。
      字牌のほうが幾分当たりにくいだろう、ええいっ南無三!」

とムダに独りでブツブツ言いながらようやく字牌の發を切った。

文ちゃん「ロンでつ、緑一色、役満だぽ」
   班長「ロンより翔子! 翔子ちゃんを今夜もご指名! 国士無双の役満こ!」