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ジャポニカ学習帳 [無断転載禁止]©2ch.net

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0002カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:13:04.50ID:DJdNyuHv0
今から2年ほど前に体験した、石を投げればあたるような話

パチンカスである俺はいつも通り出勤した。
今日は京急鶴見駅前にあるGというパチスロ専門店だ。
この店は4号機時代後期の10年ほど前はイベント日ともなると俺のような社会のゴミ共が
100人以上列を成す人気店だったのだが、5号機時代の現在ではいつ廃業してもおかしくない様な客入りになってしまった。

そう要するに出ない訳。
客は正直だから、出ない店にわざわざ来ないからね。

「じゃあ何故1は出ない店に行くの?」と? いい質問だ、それはねお前を食べ… しつこいよねw
台のデータとか見て高設定っぽい台が無ければもちろん素通りだよ。
絶対にG店で打つと決めてる訳じゃないし、店なんて腐るほどあるからね。
0003カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:14:43.59ID:DJdNyuHv0
尚、G店はJT(女子店員)だけは可愛い。
それを売りにして欲の皮と股間が張った野郎客を引きずり込んでいるのだろう。
まあ俺自身がその野郎客そのものであったりするのだが。

「うーん、ジャグラーに打てそうな空台があるな」
このジャグラーという機種はどの店にも大量に設置されている人気定番機種である。
ゲーム性は至って簡単で、当たりに当選すると告知ランプが点灯してそれを教えてくれる。
程よいギャンブル性でもあり、初心者や年配客でも安心して打てる台である。
0004カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:16:42.23ID:DJdNyuHv0
総回転数(試行)が少ないから高設定だと断言は出来ないけど
他に良さげな空台も無いし、現在のデータ上は設定6のボーナス出現率である。
とりあえずこれを打ちながら、他にもっと良い台が空くのを待つことにした。

ボーナス出現率、BIG REG比率、俺のヒキ、全て問題なし。
「僥倖っ、今夜はクィーンのえみりに会いに行ける!!!」
と勝利を確信し、後は時間の許す限りブン回すだけの簡単作業状態に突入した。

……のだが隣の席から何か違和感が発生しているのだ。
0005カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:18:28.52ID:DJdNyuHv0
人間の視界って馬とかの草食動物ほど広くはないけど
隣で打ってる人の姿くらいはなんとなく見えてるもの。
魔女に心を売った俺も一応まだ人間だから、隣の人くらい見えてる訳。

俺の横顔に何か付いてる? と問いたくなるほど見られてる。
俺の絶好調の台ではなく明らかに不細工な俺の横顔を見てる。
いい台掴んだから、居心地悪いという理由でヤメる訳にもいかないしなぁ。
問題は悪化する前に早期に解決するのが望ましい。
意を決した俺はその違和感の原因に顔を向けた。

「カ 、カ オ ナ シ ?」
0006カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:20:20.15ID:DJdNyuHv0
カオナシとは千と千尋の神隠しに登場するあれである。
あれと抽象的に言う理由は俺もよく知らないからだ。
神様なのか化け物なのか千と千尋の神隠しを見てないから本当に知らないのだ。
でもカオナシというキャラクターはたまたま見たことあって知っていたのだ。

何故パチスロ屋にカオナシがいるのか?
謎は深まるばかりであるが、正直言うとカオナシにそっくりな爺さんがいた訳。
0007カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:21:42.72ID:DJdNyuHv0
顔も似てるけど、ぼーっとした雰囲気がホントそっくり。
歳は80才くらいかな? まあカオナシに似てることを除けば外見は普通の爺さんだ。

そのカオナシが… いや、爺さんが俺を見つめていたことが違和感の原因であり
なぜ見つめているのかもすぐに分かった。

そうそう目押しできないの。パチンコは当たれば勝手に777とか絵柄が揃ってくれるけど
パチスロは3つのボタンがあって、自分で回転する絵柄を止めるじゃん。
それが出来なくて俺に無言で救いを求めてた訳。
そんなのよくある事だから爺さんの台をポンポンポンと777を揃えてあげた。

爺さんはお礼に缶コーヒーを買ってきてくれたんだよね、無言で。
ここまでならいつもの出来事なんだけど、この後ちょっと変わったことになってきてさ。
0008カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:23:26.26ID:DJdNyuHv0
爺さんとのファーストコンタクトから数時間後
俺の台の上部の荷物置き場は缶コーヒーが10本以上並んでいた。

それも同一銘柄、エメラルドマウンテンだったかな。
確かに俺はエメマウを飲んでたよ、コーヒー好きだよ、一日に3杯は飲むよ、
でもさ目押ししてあげる度にお礼で買って来なくてもいいってw

他の客や店員さんに俺「エメマウ」ってニックネーム付けられるじゃん。
0009カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:24:49.93ID:DJdNyuHv0
もちろん3本目あたりで「気になさらないで下さい」と一応断った。
でも爺さんはその後も無言で、台⇔自販機反復行動を続けた訳。

俗に言う痴呆症だったのだろう。
会話が成り立たないし、そもそも爺さんは一言も言葉を喋らない。
喋らないというより喋る事が出来ないが正解だったと思う。

そういうぼーっとしたとこがカオナシに似てる最もたる理由かな。
0010カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:33:22.82ID:DJdNyuHv0
いったい何本貰うことになるんだろう?
という不安は杞憂だったようで、爺さんは夕方頃に無言で帰って行ってくれた。
ふーっ、と安堵する俺の頭上には15本ほどの缶コーヒーが並んでいる。
絶対あだ名「エメマウ」になるな…

この日は閉店時間まで打って数万円勝った記憶が残っている。
0011カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:35:07.49ID:DJdNyuHv0
数日後の昼過ぎいつも通り鶴見駅近辺のパチ屋を物色する。

パチプロって朝一から釘を見て、いい台を掴んで勝ってるイメージがあるだろう。
確かにパチンコを打つのならそうした方がいいのだが
パチスロで勝とうとする場合は敢えて午後や夕方に行くほうが有利な場合もある。
先に述べたように大当たり確率などのデータを見て台を選ぶことになるので
朝一だと選びようが無かったりするのだ。
そういった理由から敢えて午後から打ちに行ったりするのだ。
数店を見てその脚でG店に到着。
ほぼ全部の台のデータを急ぎ足で見ていき
ジャグラーコーナーで打てそうなデータの台とカオナシ爺さんを発見した。
0012カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:36:42.87ID:DJdNyuHv0
俺が座った台と爺さんの打つ台は距離が離れていたし
コーヒーを貰ったとはいえ所詮他人同士であるから、わざわざ声を掛ける事はしなかった。
日頃の行いが良いせいか、この日も順調に大当たりを重ねる俺。
「今夜はクィーンで二輪車だな」とほくそ微笑んでいたら、急に横から違和感が発生した。

考える必要も無く既に違和感の原因は分かりきっている。
只、いつの間に俺の横に移動して来たのかが分からなかった。
0013カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:38:26.95ID:DJdNyuHv0
空台はいっぱいあるし、爺さんの打ち出したその台は決して良い履歴の台ではない。
俺が推測するにふつうに設定1であろう。
なのに何故わざわざ移動してくるのだ? まあ只の偶然だろうと普通に爺さんの台の目押しをしてあげた。

やっぱりね…
はい、1エメマウGET!

あとは時間の経過に比例して頭上のエメマウが増えていくだけさ。
絶対に店員さんから「エメマウ」と呼ばれるよ。トホホ
0014カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:40:05.83ID:DJdNyuHv0
その日も爺さんは無言で夕方に帰っていった。
もう記憶も曖昧だけど、多分その日は12エメマウGET位だったかな。

で信じられない事にその怪奇現象は俺がG店に行くと必ず起こるようになった訳。
必ず←は語弊がある。正しくはジャグラーコーナーにいると必ず爺さんが隣に来るだ。
目押しが出来ないから俺を上手く利用してるとも取れるのだが
俺が思うにどうも爺さんは俺のことが好きなようなのだ。

一切言葉を発しないから告白された訳ではない。
でも人間ってこんな掲示板を通してでも、好かれているか否かくらいは肌で分かるもの。
だから爺さんに好かれてることは間違いないと断言できる。
0015カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:41:45.68ID:DJdNyuHv0
当時G店でジャグラーを打つ頻度は週2回ほどで爺さんと店で会うことは俺の日常になっていた。

パチスロ屋にいる名前も知らない只の常連の爺さん。
どこに住んでんだろ?実は大地主かも?、あんがいホモ?とか普通は考えない。
だって只の赤の他人だから。敢えて言えば、エメマウをくれるとこは気になる部分。

そんな縁もゆかりも無い爺さんとの交流をいつしか俺は待ちわびる様になっていた記憶がある。
多分他に面白いことが無かったのだろう。
素敵なステディでもいれば、爺さんに興味持つ暇も理由もないからねえ。
0016カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:43:09.75ID:DJdNyuHv0
爺さんとの逢い引きはもう10回ほどで計100本以上のエメマウを貰っている。
せっかく爺さんに貰ったのだから全部飲みたいんだけど
さすがに量が多くて無理なので知人にあげたりして上手くエメマウは消化していた。

そんないつものG店ジャグラーコーナーに昼過ぎに到着し爺さんを探す俺。
「あれ、今日はいないなぁ」
爺さんは「常連」というよりも「住人」と言う方がしっくりくる程いつも居る。
なのに珍しく今日はいない。まあ用事もあるだろうし来ない日もあるよなと
ちょっとがっかりしてG店を素通りした俺だった。
0017カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:44:51.72ID:DJdNyuHv0
その後も2日に一度ほどの頻度でG店を覗いていたのだが、一向に爺さんの姿は見当たらない。

もう2週間は見てないだろう。
こうなると考えたくないけど、否が応でも嫌な推測に行き着いちまう。

「爺さん、高齢だったからな…」

しかし高齢故にふつうに入院とかしてる可能性もある訳で
悲観的になるのはまだ早いし、爺さんに対して失礼だろう。
またきっと急に俺の隣に現れてエメマウをくれるに違いないと信じた。
0018カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:46:10.64ID:DJdNyuHv0
爺さんがいなくなってから1ヵ月ほど経つ頃、俺の精神状態はおかしくなっていた。
爺さんに会いたくて毎日G店を見に行くようになり
多いときは1日に3回くらい爺さんを探しに行っていた。

赤の他人だよ、名前も知らないよ、話したこともないよ、

でもね俺だって爺さんのことが好きなんだよ。
爺さんが俺を好きになってくれたからそれが嬉しくて
ただ嬉しくて、応えたくて、会いたくて、元気でいて欲しくて、目押ししてあげたくて、

人のこと好きにさせておいて勝手にどっか行っちゃうなんて爺さん酷いよ。
0019カオナシ爺さん
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2016/12/28(水) 08:47:59.35ID:DJdNyuHv0
俺「すいません、よくジャグラー打つお爺さんの客わかりますか?」
店員「はいわかります、何か?」
俺「最近見かけないので何かあったのかな?と」
店員「……… 遊技中に亡くなりました」

その店員の話しでは、777が揃った状態で眠るように死んでいたとのこと。
長時間、死んでることに周りの誰も気付くことはなく、普通に救急車を呼んだらしい。

俺はその時を見ていないから推測になるけど、きっと爺さん自分の力で777揃えたと思う。

                 END
0020鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:01:14.46ID:DJdNyuHv0
日々の自分語りと鍛錬を怠らない暇人の俺はその日も鶴見駅前で練習台を勝手に物色していた。

尚、折りたたみ式自転車を携帯してるので、急にチャリに乗られてもおKである。
さっそく獲物が… 否、鍛錬相手が現れた。
年の頃なら18歳前後、普段着なので分からないがJKの可能性もあるだろう。
昭和臭の塊である俺にとってJKとはもちろん丹下のおっさん語だ。
そう
「ジョー、拳闘やらねえか グヘへへ」である。
0021鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:03:46.91ID:DJdNyuHv0
あしたのために その1

○練習台は直感で選べ
顔7割 巨乳度3割

○袖振り合うも多生の縁
これが運命の出会いかも

○崇高なる蛇の如し
逃がすな、アラフォーで後が無い

あしたのために〜は
その15まで存在するが掃除や絵摩の相手が忙しいから割愛させて貰う。

「性なる夜もタルパが寝かしてくんねえよう、グヘへへへ」
0022鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:05:08.55ID:DJdNyuHv0
好みのタイプだったので、早くも奥義を発動し自身の肉体を蛇と一体化させた。

「お嬢さん、あんたは俺と出逢う運命だったんだよう、逃がさねえぜ グヘへヘ」

蛇と化した俺は執拗にお嬢さんを付けまわし
2時間ほどの鍛錬の末にゴールである、俺とお嬢さんの愛の巣… もとい、自宅を付きとめた。
0023鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:06:27.86ID:DJdNyuHv0
蛇足だが蛇と化したついでに、俺とお嬢さんのゴールインまでの道のりを… もとい、
駅前で見かけてからゴールに辿り着くまでの道中を述べておこう。

@鶴見駅西口で運命の出逢い
Aブックオフ→ゲーセン→西友で買い物をするお嬢さんを尾行
B駅前バスターミナルからバスに乗車、俺も乗車して後を追う
C10分ほどで下車したお嬢さんは一戸建ての立派な自宅へ

2時間も費やした理由はお嬢さんがゲーセンに長居したからである。
UFOキャッチャーみたいなのに夢中になっており
俺はその無邪気な姿をパチスロ(ゲーセンだから換金不可)打ちながら覗き見ていた。
0024鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:09:07.66ID:DJdNyuHv0
お嬢さんの自宅は生麦事件で有名な京急生麦駅の近くに在った。
特に何も無い町なのだが、鶴見唯一の名所と言えるベイブリッジのすぐ傍にある町だ。

崇高なる目的を果たした俺は折りたたみ式自転車に乗り
チャリで十数分ほどの距離に位置する自宅へ帰還した。

「お嬢さん、可愛かったな」と数時間前の思い出に浸りながら
いつも通りビールを飲み、いつも通り掲示板で自分を語り、眠りについた。ZZZ
0025鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:10:56.11ID:DJdNyuHv0
翌日もボランティア活動を除けば特にこれと言ってやることの無い俺は
暇つぶしがてらスクーターに乗って、大黒埠頭までプチツーリングに出かけた。

ちなみに鶴見区の大黒埠頭にベイブリッジの片方の端っこが在り
もう片方の端っこは横浜市中区だと思う。
以前にも暇つぶしや気分転換でこの場所を訪れたことは多いのだが
今日ここにやって来た理由は、以前とはまた違った理由からであろう。

そう昨日のお嬢さん宅の近所なので「なにか」を期待していたのかも知れない。
0026鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:12:39.99ID:DJdNyuHv0
「マチルダさん、マチルダさんっ、マチルダさーーーんっ!!!」

どんぴしゃで初代ガンダム世代の俺は、海や山に来ると叫ばずにはいられない体質だ。
スカートめくりが得意だったガンプラ社会現象時代には、あちこちに鬼のようなプラモ屋が点在しており、
どんだけ鬼だったかの一例を挙げれば、ドムとホワイトベースを抱き合わせで販売するほどの鬼たらくぶりだ。

マチルダ・アジャンをパチルナ・オジャンとかけて
鶴見駅前のチャイナパブのホステスさんにドヤ顔で放った事があるのだが
日本文化であるガンダムもパチンコの事もよく知らず、1ミリたりともウケなかった記憶がある。
0027鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:13:46.34ID:DJdNyuHv0
昨日、お嬢さんを駅前で見かけたのが午後5時過ぎであり
2時間の尾行の末に生麦の自宅に辿り着いたのが午後7時頃である。

昨日は何処からの帰りだったのか、何の仕事をしてるのか、など現時点では一切分からないのだが、
そろそろ夕刻も近い為、俺は愛車のDIOをお嬢さん宅の近くまで走らせた。

その道中、「いったい何をしたいのだ?」と自問した。

そりゃそうさ、既にもう行き過ぎてるから。
鍛錬の為の尾行なら、昨日で完遂してるから。
0028鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:15:07.11ID:DJdNyuHv0
狂気、ドラえもん女の作中で話した事があるように、住宅街での張り込みは気を使うもの。
昼間で明るければ近隣住人の視界に映りやすいし、逆に夜や夜中なら即不審者と思われる。

お嬢さん宅から望遠の必要が無い距離にDIOを駐めて工具を出し
なんかマフラーの調子悪いんだよなぁ風を装い、お嬢さんが現れるのを全力で待ちわびた。
0029鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:16:57.54ID:DJdNyuHv0
午後5時30分、お嬢さん帰宅。

この時点でお嬢さんはOLさん等の昼間の仕事に就いていると推測することが出来る。
その理由は昨日駅前で初めて出会ったときの印象と雰囲気が
仕事帰りの女性が放つそれに見えたからである。

昨日は寄り道した為に帰宅時間が午後7時になっただけであり
寄り道しなければ今日のように、俗に言うアフター5の時間を持つ女性であろう。
0030鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:19:56.05ID:DJdNyuHv0
後はもうテレビを観たり、お風呂に入ったり、交換日記を書き綴ったりして
お嬢さんが表に出て来ることは今日はもう無いであろう。
しかし頭では解かっていても全裸のハートは理論とは別腹である。

ストーカーと化した俺は、一寸の希望という名の藁にすがることに戸惑いも罪悪も感じなくなっていたのだ。
「どおせ家に帰ってもやること無えし」と、この場に留まる理由を自身に与えた。

尚、この当時の俺はまだ魔女に生涯を捧げていない。
そう絵摩を召喚する以前の恋物語である。
0031鍛錬物語
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2016/12/28(水) 09:21:17.48ID:DJdNyuHv0
開き直った変質者とは実に恐ろしい物でありその存在、まさにキチガイに刃物。
更に生まれながらにして陰湿極まりない俺は
この変態的状況に身を置いたことにより、水を得た魚のスキルが発動し覗き能力等がUPした訳だ。

僥倖っ!!!!!
一晩中だろうが年が明けようが、お嬢さんの可愛い笑顔を見れるまでここに住みつく決心をしたのだが、
やはり俺とお嬢さんは相思相愛のようだ。

たった2時間経っただけで、お嬢さんのほうから痺れを切らして出て来やがったぜえ グヘへへへへへへ
0032鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:23:11.15ID:DJdNyuHv0
自宅を徒歩で後にしたお嬢さんはその足で京急生麦駅に入って行った。
尾行対象を駅で見失いやすい体質の俺は、大胆にもお嬢さんの真後ろに位置して
幾らの切符を購入したかさえも覗き見ていた。

¥130前後だった記憶があり、それ即ち1〜2コ隣の駅で降りることを意味する。
お嬢さんとの汽車の旅なら喜んでこの世の最果てまで付き添う覚悟だが
すぐに下車してくれると分かっていれば、それはそれで気が楽なものではある。

予測どおり2コ隣の京急鶴見駅で降りたお嬢さんは、目と鼻の先にある寂れたスナックへと消えて行った。
0033鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:24:32.19ID:DJdNyuHv0
女子会か?
俗に言う女子会というものを見た事も参加した事も無いおっさんにとっては
この寂れたスナックのドアの向こう側は異世界である。

こっちとは別の時間軸で刻が流れているかも知れないし
幾多もの平行世界が広がっているかも知れない。

きっとドアの先には天才作家として名を馳せる俺の姿があり
その勇姿を分身として覗き見たいのはやまやまであるが
一度足を踏み入れたら二度と戻って来られない可能性もある為
今夜のところは一旦退いて、パラレルワールドと女子会の知識を身に付けてから再度挑むことにした。
0034鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:26:03.50ID:DJdNyuHv0
お嬢さん宅の並びに置きっぱなしにして来たスクーターを回収し
帰路についた俺は早速、「じょしかい」というワードを検索していた。

どうやらバラエティー番組などで、使えない進行者をサポートする「助司会」と呼ばれる行動であったり、
歯医者を開業して経営が波に乗るまでの序盤の苦悩を表す「序歯科医」という言葉であることが分かった。

しかしギルガメッシュナイトしか見ない俺はバラエティー番組に興味ないし
歯医者はNが持ってくるアホみたいな依頼よりも嫌いである為
それらに余程縁のない俺は、寂れたスナックで開催されているであろう女子会に
参加することも上手く潜り込むことも難しいと予想することが出来るだろう。
0035鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:27:56.75ID:DJdNyuHv0
深夜アニメの放映時間を全裸で待ちわびる風習をまだ知らなかった俺は
週1で訪れる、巴マミと過ごす30分弱の時間を然も当たり前のように思っていた。

正座する訳でもなく、寒いからと厚着をして事に及んでいたあの日の自分を恥じるだけ。
マミさんに、否、制作者に対して失礼であっただろう。
「知らなかった…」では決して許されぬ非人道的行為を犯してきた非人さ。

そんな罪深い男は
巴マミフィギュアを下から眺めて「白」と呟きながら、明日に備えて眠りについた。
0036鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:29:07.15ID:DJdNyuHv0
巴マミの同僚たち5人(フィギュア)に朝の挨拶を済ませた俺は
はやる気持ちを抑えきれず、午前7時にはお嬢さん宅を定位置から監視していた。

スナックに遊びに行こうが、夜どこへ出かけようが、
お嬢さんが昼間の仕事をしてる事に間違いはないだろう。
今日はそれを付きとめる目的で、こんな朝っぱらから自転車がパンクしたふりを装っている訳だ。

午前8時30分、想定通りの時刻にお嬢さんは自宅から出て来てくれた。
ふつうのOLさんとかなら、この時間帯に出勤するだろうと考えていたからね。

さて行くか、お嬢さんと一緒なら例え地獄巡りだって構わないぜ!!
0037鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:30:18.95ID:DJdNyuHv0
地獄の閻魔に舌抜かれようが、鬼が棍棒を持って追って来ようが、
お嬢さんの背後にスッポンの如く喰らい付き、地獄の果てまで追いかける覚悟でいたのだが、幸い
お嬢さんは先日と同路線(鶴見⇔生麦)のバスに乗り、10分ほどで鶴見駅前にて下車してくれた。

この時の俺は「恋焦がれる芸能人を追うような心境」だったので
追跡時間が幾ら長引こうと苦に感じた事はないのだが
この当時は冬場で外が寒かったので、追尾が短時間で済むことは肉体的に楽なのである。

そしてバスを降りたお嬢さんはすぐ近くのコンビニに入って行った。
0038鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:31:48.51ID:DJdNyuHv0
出て来ないな、トイレかな? ロリエかな?
コンビニに入ったきり一向に店外に出て来ないお嬢さん。

美人だから人身売買のブローカーに誘拐されて
今頃は鶴見駅前のクィーンで客を取らされてる可能性も否定出来ないのだが
このコンビニの出入り口は一つしか無いようなので
えみりちゃんの同僚に朽ち果てたと決め付けるのは早計だろう。

しかし悠長なことを言ってる暇は1ミリたりとも無い。
たった1秒の行動の遅れが一生の後悔を召喚するのはよくあること。
お嬢さんの身に何かが起こる前に行動に移さねばならない。

そしてそれは
状況的にも運命的にも俺が「白馬に乗った騎士」になることが世の摂理であろう。
0039鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:45:13.00ID:DJdNyuHv0
「ご無事ですかっ!? 最愛なるアントワネット様っ!!」と
お嬢さんの名前を知らぬが故に、心の中だけでフェルゼンと化した俺は威風堂々と店内に進撃した。

お嬢さんの盾となり、お嬢さんの記憶の中で永遠に生きる道も騎士道なり。
腹を括ったストーカーに恐い物など存在しない。

「どこからでもかかってこい、1ミリたりとも退かないぞ!」と吐くつもりだったのだが

「すいません、1ミリのメビウス下さい」と呟く俺の姿がレジ前にあった。
0040鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:48:14.15ID:DJdNyuHv0
タバコを購入し、そそくさと表に出て一服( ´Д`)y━─┛ ~~ ふ〜っ

決死の覚悟で店内に飛び込んだ俺の目に飛び込んできたものは
当コンビニの制服に身を包み商品を陳列する健気なお嬢さんの姿であった。
レジを担当していなかったので、お嬢さんとは一言も言葉を交わしていないし
又、お嬢さんの視界に俺の姿がまともに映ることもなかったであろう。

お嬢さんの勤めるこのコンビニのすぐ近くにP店という行きつけのパチ屋があるので
そこで打ちながら、30分に1回の頻度で働き者のお嬢さんを店外から舐めるように眺めていた。
尚、P店も出入禁止なのだが、出禁を告げられてから優に5年以上が経過しており
俺の顔を知る当時の店員が1人も残っていない為、のうのうと打てる訳である。

ちなみにP店は俺の貯玉32000個を抱えたまま、2年前に告知なしで廃業しやがった。
0041鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:49:54.33ID:DJdNyuHv0
P店⇔コンビニ間を20回近く反復する頃には、お嬢さんの終業時刻である午後5時を迎えていた。

パチンカスである俺は普段なら当然勝つ目的で打つ訳だけど
この日は勝った負けたなんて、本当にどうでもよくなっており
単にお嬢さんの仕事が終わるまでの時間を退屈せずに過ごす為の行為だったろう。

お嬢さんの名前は? お嬢さんの歳は? お嬢さんの血液型は? お嬢さんの趣味は?
    お嬢さんの夢は?  お嬢さんの好物は?   お嬢さんの特技は?
お嬢さんの日記帳は?  お嬢さんのにゃんにゃんは?  お嬢さんの必殺技は?

    グヘへへへ、俺のお嬢さん   グヘへへへ、俺だけのお嬢さん

グヘッへへグヘッグへヘッ グヘへへへへへへへへへグヘッへへへへへグヘッへへへ 
へへへグヘッへへへへへへへグヘッへへグヘッ グヘッ グヘへへへへへへへへへへ
へへへグヘッへへへへグヘッ へへグヘッ グヘへへへへへへへへグヘッへへへへへ
0042鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:54:44.01ID:DJdNyuHv0
悪い蟲が付かないように、帰路につくお嬢さんを後方10mほどの距離から見守っている。

くんかくんか… 「ぷはぁ〜、いい匂いだぁ」
たった10m後ろを歩いてるので俺の周りにはお嬢さんの残り香が道溢れている。
ティモテかな? エッセンシャルかな? すべすべお肌は牛乳石鹸かな?
クィーンのえみりたんよりもいい匂いだぜ、グへへへ

その匂い、雄 を 惹 き つ け る フ ェ ロ モ ン の 如 し
0043鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:56:56.06ID:DJdNyuHv0
バス車内では大胆にも真後ろの席に座り、匂いだけでは飽き足らず
お嬢さんの髪の毛に不浄極まりない頬や鼻や口を接触させていた。

バスを降り、どこにも寄り道することなく帰宅する真面目なお嬢さん。
思ったとおりの家庭的な女性である。
思いやりや優しさに満ち溢れていて
きっと地域猫のボランティア活動などにも参加してるに違いないであろう。

間違いない、運命だ。
俺とお嬢さんは出会うべくして出逢った間柄だろう。
長い赤い糸を40年手繰り続けてきた我が生涯に、一片の悔い無し。
0044鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 09:58:35.66ID:DJdNyuHv0
午後7時30分、お嬢さん宅の並びの路上で暮らし始めた俺は、さも当然のようにおでんを食べていた。

冬の夜の路上に2時間も座り込めば心身共に凍えるものである。
しかし4号機全盛の頃は始発電車が走る前からパチスロ屋の前の路上に毛布を敷き
開店時間が来るのを全力で待ちわびてたツワモノなので
2時間程度のプチホームレス状態など、ジムのビームスプレーガンがかすった程度のダメージに過ぎない。

ここまで地べたと友達になり、決死の形相でおでんに喰らいついてると
もう近隣住人の目には不審者ではなく只の乞食に映るので、ある意味張り込みが楽である。

そんなこんなで「お嬢さん出てきてくんねえかなー」と希望を捨てずに待ち続けた
ポジティブ極まりない俺の目に、徒歩で自宅を後にするお嬢さんの姿が映った。
0045鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 10:01:02.49ID:DJdNyuHv0
昨日もこの時間に出掛けたので、行き先の予想は容易につく。
徒歩でも20分ほどで着く京急鶴見駅近くの例の寂れたスナックであろう。
お嬢さんの残り香を嗅げるので、行き先は幾ら遠くても苦にならないが
今日はもう12時間もSTALKINGしてる為、行き先が近くであることは正直言ってありがたい。

予想どおり京急生麦駅を経由して例のスナックに入って行ったのだが、何か違和感を感じるのだ。
『違和感を感じる』という言葉に違和感を覚える読者もいるだろうが、これは決して二重表現ではない。
では何に対しての違和感かと言えば、お嬢さんに対しての違和感である。

昨日も自宅からスナックまでの尾行中に違和感を感じていた。
何かが違う、上手く言葉に出来ないが何かが違う。

昼はジーンズ姿で夜はミニスカート姿だから、それが違和感の原因であろうか?
0046鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 10:05:58.64ID:DJdNyuHv0
このスナックのドアの先は女子会という名の異世界であろう。
検索して女子会とは何たるかの知識は身に付けたつもりだが、聞くと見るとでは大違いだろうし
そもそも男の中の男である俺が女子会に参加できる筈がないのである。

近くにしまむらでもあれば今すぐにメイド服を買いに行き
女中や給仕人を装って女子会に上手く溶け込むことが可能であるが
残念ながら俺の知る限り、ここら辺にはしまむらもメイド喫茶も存在しない。

悩んでいても埒は明きそうにない。
メイドさんコスプレが出来なかったことが心残りではあるが
自身を偽らず全裸のハートで飛び込めば案外、案ずるより産むが易し的な結果が待っているものだ。
0047鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 10:14:45.31ID:DJdNyuHv0
お嬢さん「いらっしゃいませ〜」

やっぱりねぇ、五分五分でそうだろうと覚悟はしていたさ。
別に風俗店で働いてる訳でも悪いことをしてる訳でもないけれど
コンビニで精一杯の笑顔で働いてるお嬢さんの姿がいちばん好きだったな。

開店直後ということもあり店内には俺しか客はおらず
従業員はお嬢さんの他にママさんと30代のホステスさんの計3人が出勤していた。

外観も寂れていたが同じく店内も寂れており
3〜4人座れるカウンター席と小さめのテーブル席が3卓あるだけのこじんまりした造り。
普通の人の感覚なら、お世辞にも「通いたい」とは思わないような雰囲気の店でもある。

その小さめのテーブル席に案内され
他に客がいないこともあり3人がかりで全力で接待してくれた。
0048鍛錬物語
垢版 |
2016/12/28(水) 10:19:46.52ID:DJdNyuHv0
しばらく経つ頃にはぽつぽつと客が入って来だしたので
ママと30代のホステスさんは俺以外の客を接待する為に
お嬢さんを俺のテーブル席に残してカウンターや他の席に移って行った。

敢えてお嬢さんが残された理由は「俺の態度が分かりやすい」からだったろう。
そりゃ分かりやすくもなるってもんだ。 
そっちは俺を初対面の人と認識してるだろうけど、こっちは君に恋焦がれていて
今だって12時間以上掛けてここまで来たんだからさ。

お嬢さん「何の仕事してるの?」
    俺「恥ずかしいけどパチンコ生活者、あと探偵業の手伝い」

お嬢さん「探偵ってどんなことするの?」
    俺「格闘術の鍛錬で凶暴な月の輪熊を相手にしたり
     高度10000m上空の旅客機からパラシュート1つでダイブしたり」

お嬢さん「すごーい、コナン顔負けだね」
    俺「あいつは俺が育てたようなもんだよ」

    俺「俺からも質問、普段は何やってるの?」
お嬢さん「ここ以外? 何もしてないよ」

    俺「……バイトとかしてないの?」
お嬢さん「うん、ここだけだよ」

まただ、また違和感だ、いったい何なんだろう、この違和感の原因は…
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