安い乗用車で山道をドライブしていた
「坂道注意」の標識を無視してどんどん進むと
突然、とてつもない急坂が現れた
舗装はしてあり、安全の為に道幅は広くとってあり
六車線ぐらいの広さだった
でも、角度がとてつもなく急で70〜80度くらい有る
登り坂と言うより壁のようだ
タイヤのグリップが効くかどうかと心配だったが
七合目くらいに保冷車が停まっていたので
大丈夫だろうと思い恐る恐る登り始めた
反りかえって転げ落ちるのではないだろうか
心配しながら半分くらいまで行けたのだが
止まってしまった
車から降りようにもドアが上向きには開くが
怖くて降りられない
落ち着いて考えるとエンジンが止まっていた
落ち着いて考えるべきだと改めて感じた
エンジンをかけ直してそろりそろりと進んだ
アクセルを強めに踏んだがゆっくりと進んだ
保冷車を無事に追い越して登りつめることが出来た
上の方には雑木林と細い山道が続いていた
後からわかった事なのだが
五合目辺りから路面の色が濃い黒色だったのは
親切な人が粘着性のアスファルトを
塗っておいてくれたのだった