>1半島を出よ 村上龍 著

「半島を出よ」は近未来小説である。
近未来も近未来、
ほんの5〜6年後の世界なのだ。
しかもかなりリアルなシロモノだ。
本編の描く未来は201X年。

日本や各国の動きについても見逃せない。
アメリカも、もう、世界の警察である事を止め、
アメリカフアースト主義となり、
海外派兵軍の、大幅撤退を行う。
イスラエルは、パレスチナの独立を認め・・・。

日本は、21世紀前半、超少子高齢化社会ギガント加速、全方位増税加速。
団塊の世代の、ハイパー現役引退から、年金制度、社会福祉が、全崩壊をおこす。
とうとう公務員退職金の、超巨額未払がはじまり、
日本国債、地方債と財投債が大暴落。

これで、日本国債金利が一気に暴騰し、スーパーテラ増税になり、
資本逃避がおき、ストロング インフレと大不況、スタグフレーション慢性的構造大不況が、日本を襲う。
日本政府は財政破綻し、
ついに、預金封鎖 デノミ 財産税に踏みきる。
消費税は急激に上がり続け、
17.5%に。
日本は、アメリカからもヨーロッパ、
ロシア、中国、韓国からも孤立。
社会不安増大、情緒不安定になり、
偏屈な、日本優先軍国主義ムードが高揚し、日米安保も解消寸前に。

日本中で、貧乏中高年貧困層、失業者のハイパー増加。増え続けるホームレス。
中国マフイア、ヤクザがNPOとなって、スラムになった、ホームレスエリアの利権を漁る。
日本国民は導入された住基ネットの住民票コード マイナンバー制度で管理され、個人情報の全ては、この住民票コードにぶら下がっている。

(中国と)北朝鮮では、超重税加速、インフレ加速の
スタグフレーション慢性的構造不況激化で、配給制の、事実上の廃止などから、国内にあふれる、
不平分子、余剰な無能軍人を削減したい、
(中国も)北朝鮮は、高麗遠征軍を名乗る、日本にたった9人の北朝鮮のコマンドを乗り込ませ、福岡ドームを乗っ取る。

日本政府が、右往左往し、全く無策のまま、さらに、後続部隊が到着し、
たった500人の北朝鮮コマンド部隊は、無抵抗の福岡に乗り込み、
全く無傷のままで、大都市を手に入れ、
マイナンバー制度を悪用、小悪党を
公開処刑するなどし、福岡をうまく統治する。
高麗遠征軍は、北朝鮮の反乱軍と名乗っているので、北朝鮮による侵攻とはならず、アメリカ、中国、韓国、国連は静観。

日本政府は、苦し紛れの、小手先の対応し化できず、
日本政府は、大阪府警SATを出動させるが、逆に、戦争のプロ、高麗遠征軍に反撃され、
福岡市内での銃撃戦、砲撃となり、大阪府警SATに、多数の死傷者を出す。