>>188
日本医療での「癌の完治」というのは、統計上の5年生存率を意味している。
当然通念上の「治る」とは別物だが、放射性悪性腫瘍は進行の早さに特異性があるから、
それに限っても、過去の生存率がそのまま通用するとは言い難いだろう。

知人は、初期の食道癌から口腔癌、舌癌、最後は肺に転移して亡くなった。
その間15年だから、都合3回癌が完治したことになるが、
無論一度も治ることはなく、15年間、検査・手術・抗癌剤・放射線照射を続けた。

頭部に近い放射線照射は、視床下部から脳下垂体前葉へダメージを与え、
中枢障害と副腎皮質ホルモン不全などから、被曝ぶらぶら病を呈していた。

81年の関西生コン労組による福島原発労働者の被曝調査報告の際に
初めて被曝(原発)ぶらぶら病の存在を知ったのだが、
その後の独自の脳外科病棟での入院患者の調査を通して、
頭部CTスキャンによる医療被曝でも全く同一の症状を呈することを確認している。

以前、Lancetに日本の医療被曝量は他国に比べて突出して多く、
癌罹患率を押し上げているというオックスフォードチームの論文が掲載されたが、
これを報告する際にも、リスク・ベネフィットの理屈を掲げて攻撃する輩がいた。

お決まりの利権体質は、福一以降この国を蝕んでいるエートス思想以前から
民族的宿痾となっている。