ご当地サーモン 全国で50種類以上

養殖サーモンの研究を行っている鹿児島大学の佐野雅昭教授によると、当初は東北地方が中心だった「ご当地サーモン」の取り組みは、東日本大震災をきっかけに広がったと言われています。

津波で宮城県の養殖場が壊滅的な被害を受けた一方で、サーモンの稚魚を育てていた山形県や岩手県の施設は被害を免れたため、稚魚の受け入れ先を探していました。

これに応じて、香川県や鳥取県など、これまでサーモン養殖が行われてこなかった地域が養殖に乗り出すことになり、今では50種類を超えるまで広がったということです。
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伊予かんの皮から抽出されたオイルを混ぜた餌を与えることで、みかんの爽やかな風味を出すことに成功した愛媛県の「宇和島サーモン」。
愛知県の奥三河の清流で育ち、マス類特有の斑紋がなく、美しい魚体が特徴の「絹姫サーモン」。
餌に脂を添加しないことで、さっぱりとした味わいが特徴の、長野県の「信州サーモン」など、特色のあるサーモンが誕生しています。