リュウグウノヒメが五島に

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五島市岐宿町の海岸近くの浅瀬で、深海性の珍しい魚「リュウグウノヒメ」が見つかった。
国内での目撃は非常にまれ。発見した同市上大津町の県生物学会員で映像作家、
上田浩一さん(47)は「なぜこんな場所にいるのか謎めいている」と驚きを隠さない。

佐世保市の九十九島水族館(海きらら)などによると、シマガツオ科のリュウグウノヒメは大きく広がる背びれやしりびれが特徴で体長40〜50センチに成長。
日本海沿岸や太平洋沖など各地の水深数百メートルに生息するが報告例は少なく、同館でも「今回が初確認」という。

22日午後6時20分ごろ、水ノ浦教会付近の道路脇の海辺で夕景などを撮影していた上田さんが、
水面下で弱々しく泳ぐ体長25〜30センチほどのリュウグウノヒメを偶然発見。
時折、背びれやしりびれを広げたりたたんだりしながら漂っていたという。
約20分観察を続け、知人を呼んで捕獲を試みたが、最後は想像以上に元気に海中へ潜り、その後は姿を見せなかったらしい。

上田さんは「五島の海は思わぬ出合いをもたらしてくれていいな、と改めて感じた」と笑っていた。