専門家は自分の研究に自信があるゆえか
自説を単純明解なものとして主張しすぎるきらいがある

過剰診療や検査縮小などの問題をややこしくしているのはこの点だろう

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/labo/www/CRT/WN18.html
に書かれている考え方自体は実に筋が通っている
しかし、それが即検査縮小という答えにに結びつくかといえばNOだ

なにしろ真に若年甲状腺の実態はこうである、という立証はされていない

実際に事故が起き、放射線影響を調べ不安解消を図る、という前提で検査が行われている以上
たとえスクリーニング効果説が正しかろうと考えていたとしても、
検査意義も放射線影響可能性も完全に否定する事は出来ない
一度始めてしまった以上、確度の高い答えが出るまで続けるのが筋だろう
仮に本気で検査縮小を通すなら、一度大規模比較調査などで、
「福島調査結果は明らかに非被曝影響のものが大量に掘り起こされている」と実証してみせなくては筋が通らない

ここで再度確認だが
この検査は「事故がなければ実施されなかった」という意味において過剰な検査ではある

渋谷鈴木論争で出た
「手術基準に適合しているから妥当」という着地は
この点を誤魔化している

手術基準云々以前に、本来なら行われなかった検査で、従来国内小児甲状腺がん症例平均サイズより小さな癌を掘り起こしている事自体は
過剰である事は否めないし、上記リンクでの主張もこれと同様の論だ

この事は、詰めて考えていくと責任問題が発生するので表立って語られづらい

たが、すでに家族会も過剰診療については疑問を呈しており、
国なり県は誠意をもってこの点を説明し、場合によっては賠償すべきだろう
彼らはこの点はやんわり有耶無耶に済ませようとするだろうが