アラスカ・ボゴスロフ火山で爆発的噴火再開 急成長を遂げる島 2017年03月08日 18時54分
http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/9/19349.html

日本時間8日午後4時半ごろ、アリューシャン列島のボゴスロフ火山で再び爆発的噴火が起きた。昨年末以降、火山活動の勢いが止まらず、
先月には相次いで5回発生した噴火によって、島の大きさは噴火が始まる前の約3倍に成長した。

当サイトでも何度か紹介しているが、ボゴスロフ火山は、深さ約1600メートルの海底からそびえ立つ無人の活火山島。18世紀の発見以来、
20世紀中頃まで噴火や波の浸食で破壊が進み、標高150メートル程度の山を残すのみとなった。

ところが昨年12月以降に噴火活動が活発化し、2015年3月時点で0.29平方キロメートルに満たなかった島の面積は、
今や3倍の0.9平方キロメートルにまで拡大。
上空を飛ぶ観測衛星がとらえた画像では、人の耳や古代の装飾品、勾玉(まがたま)のような形に成長した。

米地質調査所(USGS)アラスカ火山天文台(AVO)によると、2月20日を最後に噴火活動はストップしたかのように見えたが、きょう午後4時36分
ごろ(日本時間)、再び爆発的噴火が起こり、火口から1000メートル上空まで噴煙が立ち上るようすが観測されたという。

先月最後に観測された噴火では、50キロほど南東に離れた人が住むウナラスカ島でも火山灰が積もり、天文台では付近を航行する旅客機や
船舶へ警戒を呼びかけている。


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アリューシャン列島の無人島ボゴスロフ火山の噴火(写真は先月20日に撮影:Janet Schaefer/AVO / ADGGS)

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2月23日に上空から捉えた島の観測画像。火口周辺は堆積物で陸地が生まれ、人間の耳のような形に変貌を遂げた( AVO)

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まるで小笠原諸島の西之島のように成長を続けている。上の画像は今年1月10日時点に撮影されたもの
(上:Christopher Waythomas/USGS 下:AVO / ADGGS)