“富士山噴火と巨大地震”は連鎖する! 専門家が予測する悪魔のシナリオ
http://wjn.jp/article/detail/0276948/

地球の裏で行われているオリンピックをよそに、日本では新たな脅威にさらされている。富士登山大噴火と
それに付随する巨大地震の連鎖である。
富士山には7月1日〜8月31日までに約31万人が登るというから、もし、近年危険視されている大噴火が起き
ようものなら、大変な被害が起きるに違いない。

歴史を紐解けば、富士山で貞観大噴火が起きた864年の5年後、869年に東北地方で東日本大震災クラスと
言われる貞観地震が発生。さらに、その9年後の878年には、関東直下型の相模・武蔵地震(元慶地震=推定
M7.4)が起きている。

 「1703年に千葉県房総半島沖を震源とするM8クラスの元禄大地震が発生すると、1707年に宝永大噴火が、
そのわずか49日後には南海トラフ地震の一つである宝永大地震(推定M8.6〜9)が起きている。そのため富士
山噴火と巨大地震の連鎖は、専門家の間で常に指摘されています」(サイエンスライター)

これまで多くの地震と火山噴火を的中させてきた、琉球大学理学部名誉教授の木村政昭氏が言う。
 「現在の状況は貞観・宝永地震が発生した当時と酷似しています。4月に起きた熊本地震も、近い将来発生
が心配される富士山の噴火も、小笠原諸島付近のプレート境界から来るプレッシャーによるものなのです」

太平洋を南に走る伊豆・小笠原海溝沿いと、さらにその南に位置するマリアナ海溝沿いは、従来、せめぎ合う
プレートがずるずると滑り、ひずみが溜まりにくいと考えられていた。

 「実際に、20世紀にはこのラインで巨大地震が一度も発生していない。しかし、もう少し遡った1605年の慶長
地震は、ここを震源とした津波地震とされる。関東での地震動は、さしてなかったが、大きな被害を生んでいる
のです」(木村氏)

同じプレッシャーが今、太平洋側から日本列島へかかり、さらには富士山をも刺激しているというのだ。

地震が先か、噴火が先か。歴史を見ても分かるようにケースバイケースだが、7月中旬から頻発し始めている
関東地方での中小規模の地震は気になるところだ。

 「それらの中にも、小笠原諸島プレート境界からのプレッシャーによる地震が混ざっていると考えられる。
関東直下にはいくつもの活断層が存在しますが、プレッシャーにより、いつ大きく動き出すか分からない
(前出・サイエンスライター)

 連鎖への引き金は、すでに指にかかっている。

2016年08月22日