活断層評価方法見直しへ 危険度を4段階でランク分け  8月16日 4時44分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160816/k10010637311000.html

政府の地震調査研究推進本部は、全国の活断層の長期評価について、地震発生確率を示すこれまでの方法から危険度を
「S」や「A」などの4段階にランク分けする方法に見直す案をまとめました。熊本地震を引き起こしたとされる断層帯の長期評
価が、危険性を正しく伝えていなかったという指摘を受けて行われたもので、今月19日の委員会で正式に決まる見通しです。

政府の地震調査研究推進本部は、全国97の主要な活断層について今後、地震が起きる確率を公表していますが、活断層
で起きる地震は発生間隔が数千年程度と長いため確率が大きな値にならなくなっています。

このうち、熊本地震を引き起こしたとされる布田川断層帯の一部の区間では、今後30年以内に規模の大きな地震が起きる
確率が「ほぼ0%から0.9%」と評価されていて、危険性が正しく伝わらず、かえって安心情報になったという指摘が出てい
ました。

これを受けて、地震調査研究推進本部は、今後、活断層で地震が起きる危険度を4段階にランク分けする方法に見直す案
をまとめました。

それによりますと、いずれも今後30年以内の発生確率が、3%以上の活断層は危険度が高い「Sランク」に、0.1%から
3%は危険度がやや高い「Aランク」とします。また、0.1%未満は「Zランク」、発生確率は不明なもののすぐに地震が起きる
ことが否定できない活断層は「Xランク」とします。これを97の主要な活断層に適用すると、およそ3分の1が最も危険度が高
い「Sランク」に該当するということです。

この見直し案は、今月19日の委員会で正式に決まる見通しです。