小室一成もおそらくただの受験エリートではないよ
本物の学力を持つ者であると思う
俺なんかより数段階上のものをね

ただ、研究者としての成功には、論理や学力を超えた「運」の要素がある
予想不可能性は研究の定義とも言えるからね
どんなに優れた人間であっても、「運」の支配からは逃げられない
だから、どんなに優れた人間であっても、数年くらい時間を無駄に浪費することはある

小室一成は、おそらくその運が生み出す数年間の無駄な空白の時間に耐えられなかったんだろう
あるいはNatureじゃないと出世できないとか考えたか

循環器内科医から「小室先生は学者としては尊敬できる」という話は何度も聞いた
小室一成はおそらく現状の知見を集め整理し易しく語る「学者」としては優れているけど、「研究者」として大事な「諦念」が根本的に欠けていたんだろうと俺は推測している