94 :卵の名無しさん:2009/01/22(木) 13:18:24 ID:lGKe8cg50
>>90
第45回未来医療セミナー
心不全の発症機序に基づいた再生治療
千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学 小室一成
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心臓は、様々なストレスに対して、代償機構として心
肥大を形成するが、破綻すると心不全を発症する。その機序の一部に、がん抑制遺伝子p53 の発現増
加による血管新生抑制が関係していることを明らか
にした(Sano et al. Nature 2007)。今まで末梢動脈
閉塞疾患患者約80名に末梢血単核球を用いた血
管新生治療を行い、7割以上に効果を認めた。今後
心不全患者に応用する予定である。一方心臓の再
生を促進する目的で、心筋細胞分化を強力に促進
する新しい分子としてIGFBP-4 を同定した(Zhu et
al. Nature 2008)。IGFBP-4 は、wnt シグナルを抑
制することにより、心筋細胞分化、心臓の発生にも必
須の役割を果たしていた。現在心臓の再生に促進
的に働く可能性について検討中である。

連絡先:未来医療交流会(大阪大学医学部附属病院未来医療センター内)

協賛:21 世紀COE 細胞・組織の統合制御にむけた総合拠点形成