「期待裏切られた」感染拡大の東京、各県知事が自粛要請
島根県は対策本部会議を開き、県民に対して、首都圏を訪問する際に「新宿区歌舞伎町に類する繁華街」への夜間の外出を自粛するよう要請した。
会議後、丸山達也知事は「都は都民に向けてもっと具体的な感染防止のための要請や注意を示すべきだと思ったが、その期待を裏切られた」と語った。

国内の感染確認、最多250人 累計2万人に迫る
国内では3日、新たに250人の新型コロナウイルス感染が確認され、緊急事態宣言解除後の最多を更新した。1日当たりの感染者が200人を超えたのは5月3日以来。累計は1万9285人。
このうち東京は124人で2日連続で100人を超えた。ほかに埼玉26人、千葉9人、神奈川24人、大阪11人、鹿児島30人など。

感染拡大「第2波の恐れ」 専門家、対策強化訴え 東京連日100人超え
順天堂大大学院の堀賢教授(感染制御学)は「連日50人超で推移したが突然100人を超えた。
2日連続ということは、感染拡大のペースが一段と速まったということだと思う」とした上で、「今後もこのペースなら、(1日200人前後で推移した)4月中旬のような水準に達し、流行の第2波につながる恐れがある」と分析した。

「心配していたことが起きている」と話すのは東邦大の舘田一博教授(感染症学)。4〜5月の緊急事態宣言で感染者は減ったが、「(ウイルスが)全て消えるのではなく、くすぶる状況」を想定していたという。
感染経路不明者が4割前後を占める状況に、「分からない所で広がりつつある。高齢者の間に広がれば重症者が増え、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)につながりかねない」と警鐘を鳴らす。

昭和大病院感染症内科の二木芳人客員教授は、東京都の感染者数が5月2日以来の3ケタとなる107人となったことについて「今後、10日間でさらに増え続ける可能性がある。感染拡大するかどうかの瀬戸際だ」との見解を示した。