名古屋城の復元計画で市を批判 大村知事
(中日新聞2019年6月24日 12時22分)

 名古屋城天守の木造復元事業で現天守の解体が文化庁に許可されず、名古屋市が2022年末の完成予定を見直す方針を示したのを受け、愛知県の大村秀章知事は24日の定例会見で
「当初から難しいと聞いていた。いつ誰が何を言ってこうなったのか。まず事実関係を明らかにしてもらいたい」
と述べ、文化庁の許可を得ずに木材調達などを進めてきた市の姿勢を非難した。

 文化庁が名古屋市に有識者会議「石垣部会」の意見を求めていることを巡り、大村知事は専門家から石垣の調査に5〜6年かかると聞いたとして
「めどが立たなくなった。一から調査をしないといけないのではないか」
と指摘。
名古屋市が94億5千万円かけて昨年から調達を始めた木材に触れ
「製材した木材は劣化し、下手すると100億円が全損になる」
と懸念した。

 河村たかし名古屋市長が「認められなかったら関係者は全員切腹」などと述べたことにも「典型的なパワハラじゃないか」と批判の矛先を向け、市議会にも「議決の責任がある。しっかりただしていただきたい」と述べた。

https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019062490122200.html