複合施設「きぼーる」に“転居”する千葉市中央区役所で、引っ越し作業が佳境を迎えている。
ゴールデンウイーク前半で地域振興課の作業が終わり、2日は午前中の休日開庁後に
市民総合窓口課で荷造りが本格化。7日からきぼーるで始まる通常業務に支障が出ないよう
に、職員は休日返上で移転作業に取り組んでいる。

 中央区役所は1992年4月の政令指定都市移行当初は市役所近くの「中央コミュニティセンター」
内に置かれ、95年7月からは市美術館と同じ建物の3〜5階で業務を行っていた。

 今回の移転先はきぼーるの11階。各届け出の窓口や地域振興課、区長室がワンフロアに入る。
11階にあった福祉関連の保健福祉センターはすでに同施設13〜15階への移転を終えている。
区役所と保健福祉センターが同一建物内に設置されるのは市内で初めて。各手続きがワンストップ
で可能になり、市民の利便性向上が期待されている。

 中央区役所は移転に向けて、早い部署では2月中旬から準備を始めた。ロッカーなどの備品は
それぞれに番号を振り、11階の図面に落とした番号の場所への搬送を専門業者に依頼。各作業
のうち、書類の段ボールへの梱包(こんぽう)や荷解きは個人情報保護の観点から職員が担当することにした。

 荷物の搬送はゴールデンウイーク前半に地域振興課分を実施。転入転出などの各届け出を扱う窓口部門
や市税部門は2日の休日開庁後、職員らが備品の取り外しやパソコンなどの荷造りを行った。3日以降、2日間
をかけてきぼーるに移す。その後、パソコンの接続をはじめとするシステム稼働の確認を行い7日の開庁に備える。

 同区役所の担当者は「市民生活に影響が出ないように、安全かつ確実に移転作業を行う」と話している。

 区役所の跡スペースは改修され、市美術館として利用される。