Voice 2019年1月号
新時代ビジョン研究会
大学に10兆円の基金を 安宅和人
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 安宅 さらにいま明らかになっているのは、ここ15年ほどの世界的な爆発的生産性の成長期において、
主要国中、日本だけが遅れを取っている事実です。

 科学技術全般の学術論文数は中国が世界トップで、日本はインドにも負けている。十数年前まで日本は
世界で2位でしたので、ありえない凋落ぶりです。
 根本的な問題として、日本は理工系の学生数が他の主要国と比べてあまりにも少ない。年ごとの理工系
の大学卒業者数を比較すると、日本より韓国のほうが約10万人も多い。日本の2.5分の1(約5000万人)しか
人のいない韓国に学生数で負けるということ自体、信じ難い話です。韓国やドイツでは学生の約3分の2が
理系で、これが科学立国の正常な姿でしょう。