身元不明遺体、市が葬祭業者に2年間放置…謝罪
2018年2月5日 20時06分
 さいたま市は5日、同市緑区の路上で見つかった身元不明の男性遺体を民間葬祭業者の保冷施設に約2年間、放置していたと発表した。


 担当していた市緑区福祉課の20歳代の男性主事は、調査に「遺体の安置を業者に依頼し、自分のするべき事務が終わったと思っていた」などと説明している。

 発表によると、男性は60〜65歳くらいで、死因は窒息死。事件性がないため、2016年2月、主事が、係長や葬祭業者とともに埼玉県警から遺体を引き取り、業者に安置を依頼した。

 主事はその後、「行旅死亡人」として、許可を受けて遺体を火葬したり、特徴や所持品を官報に掲載したりするなどの手続きを行わず、業者から問い合わせがあっても、上司らに報告をしていなかった。先月30日、業者から別の係長に相談があり発覚した。

 緑区健康福祉部の池田智二部長は「行政への信頼を損なう事案で、深くおわびする。再発防止を徹底する」と謝罪した。