Q.身元が判明していても行旅死亡人になる?

A.行旅法では、行旅死亡人は、次の2つが定義されています
 @行旅中死亡し引取者なき死体(第1条第1項)
 A身元不明で引取者なき死体(第1条第2項)
 身元が判明していても、@に該当すれば行旅死亡人となります


Q.身元が判明していても官報に公告される?(上記@の死体)

A.行旅法では、身元が判明している死体の公告を義務付けていません
 あくまでも、身元不明のときに、掲示場告示と官報または新聞に
 公告することが定められているのみです(第9条)
 身元が判明していると思しき公告が掲載される理由は不明です

Q.官報公告と葬祭費用の弁償の関係は?

A.身元不明の死体の場合、官報公告から60日経過しないと
 市町村は都道府県に葬祭費用の弁償を求めることができません(第13条)
 なお、政令市・中核市は葬祭費用を自市で負担することになります(明治32年勅令第277号)

Q.身元が判明しているが行旅中でなく、引取者のない死体の取扱いは?

A.墓地、埋葬等に関する法律により、市町村が行旅死亡人と同様に葬祭を執行します(第9条)
 この場合、取扱費用は行旅死亡人の例によることとされています(同条第2項) 
 公告の規定は適用されません