元課長に懲役1年6月求刑 淡路島水道汚職
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201804/0011200604.shtml

 淡路島(兵庫県)の水道事業を担う淡路広域水道企業団の発注工事を巡る贈収賄事件で、
収賄罪に問われた元同企業団工務課長で元南あわじ市下水道課長の村本透被告(59)=懲戒免職=の公判が26日、
神戸地裁(神原浩裁判官)であり、検察側は懲役1年6月、追徴金50万円を求刑した。

 被告人質問もあり、贈賄業者からのゴルフ接待などについて「同級生でもあり、断りづらかった」とした。
賄賂の現金50万円は自宅倉庫に置かれていたとし、業者が先に逮捕され、業者の妻に口裏合わせを持ち掛けたことも認めた。

 論告で検察側は「予定価格の写しを渡すなど、露骨な便宜を図り、私腹を肥やし続けた」と指摘。
さらに「賄賂の隠ぺいなど偽装工作も企てていて、情状も極めて悪い」と非難した。

 一方、弁護側は「接待や賄賂を持ち掛けたのは業者で、被告は従属的。反省もしている」として執行猶予付きの判決を求めた。

 起訴状によると村本被告は、工事の入札で便宜を図った謝礼や便宜を求める趣旨と知り、
同市下水道課長だった2014年9月ごろ、電気設備工事会社元社長の男(59)から現金50万円を受け取ったとされる。

 一連の事件では、贈賄罪などに問われた元社長と、
加重収賄罪などに問われた職員ら2人=懲戒免職=がそれぞれ有罪判決を受け、確定している。